ChemAbout Insight · EU CLPにおける内分泌かく乱、PBT/vPvB、PMT/vPvMの危険有害性クラス
2026年11月1日時点の情報です。本記事はEUの化学品規制に関する一般的な情報であり、法的助言ではありません。
◆ KNOWLEDGE CARD — 5分でわかる概要
Before You Read
この記事は、次のような方に向けたものです:
EU市場に出す物質の分類、ラベル表示、安全データシートの作成を担当している
EUで化学品を購入・販売し、供給者のラベルやSDSを読む立場にある
読み終えると、次のことがわかります:
2026年11月1日に正確には何が終わったのか
新たな分類に続いてどの記録が更新され、それぞれにどの法的期限がかかるのか
分類が供給者自身によるものか、附属書VIで調和されたものかがなぜ重要なのか
One-Sentence Answer
2026年11月1日に終わったのは、EUの新たな危険有害性クラスに対する旧在庫の物質の猶予である。この日はクラスの適用開始日ではなく、どの物質のREACH上の地位も変えておらず、しかもこれらのクラスの調和分類エントリーがまだ一つもない時点で到来した。そのため現時点では、これらのクラスは供給者自身の分類を通じて買い手に届いている。
これら4つのクラスと8つの危険有害性情報(EUH380〜EUH451)は2023年にCLP規則に追加された。2026年6月には、EUの専門家がこれらのクラスに基づく内分泌かく乱の分類を初めて勧告した。
Knowledge Graph — 全体像を先に
┌──→ ラベル(CLP第30条)
├──→ 安全データシート(REACH第31条)
供給者自身 ──→ 本線:続いて ───────┼──→ C&Lインベントリーへの届出(CLP第40条)
による分類 更新される記録、 └──→ 登録書類(REACH第22条)
(CLP第4条、 それぞれ独自の期限
第15条)
│
├──→ 調和分類の分岐:CLH提案 ──→ RAC意見 ··→ 欧州委員会のATP(採択された場合)
│ ──→ 附属書VI第3部 ──→ すべての供給者を拘束;
│ 一部の法令が引用(玩具、ESPR)
│
└──→ REACHの分岐(別個の手続。CLP分類から自動的にはつながらない)
├──→ 第57条の基準 ──→ 第59条 ──→ 候補リスト ──→ 第58条 ──→ 附属書XIV
└──→ 制限提案 ──→ 第68〜73条 ──→ 附属書XVII
この図から3つの経路が出ている。本線 (供給者の分類が何を動かすか)、調和分類の分岐 (分類がどのように拘束力を持ち、他の法令に届くか)、そしてREACHの分岐 (別個の手続)である。Deep Diveでは3つすべてをたどる。
Mental Model
供給者の分類 ──→ ラベル · SDS · C&Lエントリー · 登録 (供給者の義務、期限は別々)
EUの決定 ──→ 附属書VIエントリー · 候補リスト · 附属書XIV · 附属書XVII
CLP分類は、供給者の文書に法的な結果をもたらす危険有害性の判定であり、REACHのリスト掲載の決定ではない。
◆ INSIGHT ARTICLE — 20〜30分の深掘り読解
Deep Dive
2026年11月1日に正確には何が終わったのか?
Fundamental ★★★★★ 必読
答え:2025年5月1日より前に上市された物質の数量に対する経過的な猶予であり、新たなクラスの開始ではない。
理由:
規則は2025年5月1日以降の新たな上市に適用されていた。 4つのクラスそれぞれについて、委任規則(EU)2023/707は「遅くとも2025年5月1日から、物質は……分類されなければならない」と定めている(CLP附属書I第3.11.2.4節、第4.2.2.4節、第4.3.2.5節、第4.4.2.5節。2023/707により挿入)。
猶予の対象は在庫であり、物質の同一性ではなかった。 同じ節は続けて「2025年5月1日より前に上市された物質は、2026年11月1日まで……分類される必要はない」と定めており、ラベル表示の規定も同じ日付を用いている。猶予が追っていたのは既に上市された数量であって、物質や製品名ではない。
条文はそれ以外の条件を定めていない。 2023/707は配合に言及していない。一部の二次的な要約に見られる「配合が変わらないこと」という条件は、規則には存在しない。
日付 対象 2025年5月1日 新クラスがこの日以降に上市される物質に適用 2026年5月1日 新クラスがこの日以降に上市される混合物に適用 2026年11月1日 2025年5月1日より前に上市された物質の数量に対する猶予の終了 2028年5月1日 2026年5月1日より前に上市された混合物の数量に対する猶予の終了
出典:委任規則(EU)2023/707により挿入されたCLP附属書I第3.11節、第4.2節、第4.3節、第4.4節。
11月の日付が最も重要なのは、2025年5月より前の在庫をまだ保有または販売している者にとってである。それ以降に上市されたものについては、義務はすでに18か月前から適用されていた。
物質が新たなクラスに該当すると、ラベルには何が表示されるのか?
Fundamental ★★★★☆ 重要
答え:主たる危険有害性情報として機能するEUの危険有害性情報、注意喚起語、注意書き。ただし新たな絵表示はない。
理由:
これらの情報はEUH番号を持つが、Hステートメントの機能を果たす。 8つの情報は、EUH380/EUH381(ヒト健康に対する内分泌かく乱、区分1および2)、EUH430/EUH431(環境に対する内分泌かく乱)、EUH440/EUH441(PBT/vPvB)、EUH450/EUH451(PMT/vPvM)である。2023/707の前文第16項は、これらが「『Hステートメント』(『主たる』危険有害性情報)として機能すべきである」と述べている。
注意喚起語が割り当てられている。 内分泌かく乱の区分1の2クラスと、PBT、vPvB、PMT、vPvMには「危険」(Danger)、区分2の2クラスには「警告」(Warning)が割り当てられる(2023/707、表3.11.3、4.2.3、4.3.1、4.4.1)。各表は注意書きも定めており、たとえばP201、P202、P273がある。
これらのクラスには独自の絵表示がない。国連の仕組みにまだ存在しないからである。 前文第17項は、絵表示は「国連GHSで採択された時点で……追加されるべきである」と述べている。GHS専門家小委員会はこれらの危険有害性を議論中であり、いずれもGHSには採択されていない。他の危険有害性クラスに分類された製品には、引き続きそのクラスの絵表示が付く。
原則として、ラベルは「不当な遅滞なく」更新される。 これは2024年12月9日時点で適用されていたCLP第30条で、より厳しい分類が対象である。規則(EU)2024/2865はこれを固定期限(新たな危険有害性クラスについては6か月)に置き換えたが、規則(EU)2025/2439はこの新条文の義務的適用を2028年1月1日に延期した。それまでは、供給者は前倒しで適用できる。
EUR-Lexに掲載された2026年7月1日付のCLP統合版には、すでに6か月版の第30条が印字されている。適用日を決めるのは改正規則であり、統合版ではない。
新たな分類に続いて他にどの記録が更新され、それぞれの期限は?
Industry ★★★★★ 必読
答え:SDS、C&Lインベントリーのエントリー、そして登録物質については登録書類。それぞれに独自のきっかけがあり、どの期限も11月1日から始まるわけではない。
理由:
見直し義務がすべてを動かす。 CLP第15条(1)により、供給者は分類に影響する新たな情報を把握するため「あらゆる合理的な措置」を講じ、その情報が「適切かつ信頼できる」場合には「不当な遅滞なく」再評価しなければならない。
SDS義務そのものが新たに生じることがある。 REACH第31条(1)(a)は、物質または混合物がCLPに基づき「危険有害として分類される基準を満たす」場合にSDSを求める。新クラスはCLP附属書I第3部および第4部の危険有害性クラスである(CLP第3条)。したがって、新クラスのみに分類される物質、たとえばPMTのみの物質でも、受領者に供給される際に第31条(1)(a)の義務を生じうる。ただし、一般消費者への供給に関する第31条(4)など、規則上の例外に従う。(両条文に対するChemAboutの解釈。)
記録は互いに結びついている。 附属書II第2.1節は、SDSの分類が、供給者がC&Lインベントリーに届け出た分類または登録した分類と「同じ」であることを求めている。
固定期限があるのはC&L届出だけである。 2026年7月1日以降、CLP第40条(2)は「分類変更の決定から遅くとも6か月以内」の更新を求めている。SDS、ラベル、登録の規定は「遅滞なく」または「不当な遅滞なく」としている。
記録 法的根拠 きっかけ 期限 ラベル CLP第30条(2027年12月31日まで適用される版) 分類またはラベル表示の変更 不当な遅滞なく SDS REACH第31条(9)(a) 新たな危険有害性情報 遅滞なく。過去12か月の受領者へ C&Lインベントリー CLP第40条(2)(2026年7月1日以降) 分類変更の決定 遅くとも6か月以内 登録 REACH第22条(1)(f) 分類およびラベル表示の変更 不当な遅滞なく
出典:CLP第15条、第30条、第40条;規則(EU)2024/2865および2025/2439;REACH第22条、第31条。
きっかけは新たな情報、決定、変更とさまざまだが、いずれも暦の日付ではない。
Procurement Insight: 第31条(9)は、改訂SDSを過去12か月間に供給した受領者に送付するよう求めている。それより前の受領者に対する同様の送付義務は課していない。
なぜ1つのSDSが同じ危険有害性を2つの用語体系で記述するのか?
Advanced ★★★★☆ 重要
答え:現行のSDSの様式は2020年、つまり新たな危険有害性クラスの3年前に書かれたもので、その固定項目はいまもREACHの旧来の区分を使っているからである。
理由:
様式はクラスより古い。 EUのSDSの法定様式であるREACH附属書IIは、委員会規則(EU)2020/878で定められた文言で、2021年1月1日から適用されている。2026年6月22日付のREACH統合版にそれ以降の改正はなく、本稿の調べた限り、2026年11月1日時点で新クラスに対応する改正は正式に提出されていなかった。
第2.1節は新たな分類を自動的に取り込む。 同節はCLPの「分類基準の適用……の結果として得られる分類」を求めているため、新クラスでの分類はここに現れ、そのEUH情報と注意喚起語は第2.2節に入る。
第2.3節はいまも旧来の問いを立てている: 物質が「附属書XIIIに従い」PBTまたはvPvBに該当するか、内分泌かく乱特性を理由に候補リストに収載されているか、あるいは殺生物剤および植物保護製品の基準(規則(EU)2017/2100および2018/605)に基づき内分泌かく乱物質と特定されているか、である。REACHに対応概念のないPMT/vPvMには、ここに名前の付いた場所がない。
第12節は第2.3節に従う。 第12.5小節は「化学物質安全性報告書に記載されたPBTおよびvPvB評価の結果」を記載し、第12.6小節は「第2.3小節で内分泌かく乱特性を有すると特定された物質」について、環境に対する内分泌かく乱の影響を扱う。
要求に応じた提供のきっかけも更新されていない。 一部の分類されない混合物のSDSに関するREACH第31条(3)(b)は、いまも附属書XIIIに基づくPBT/vPvBを参照している。これとは別に、2023/707はCLP附属書II第2.10節を改正し、区分2の内分泌かく乱物質を0.1%以上含む分類されない混合物にEUH210「要求に応じて安全データシートを提供可能」を付すこととした。2つの規定は別々の法的手段であり、1つの改正ではない。
CLPのPBT基準はREACH附属書XIIIの基準に対応している(2023/707前文第14項)。そのためPBT/vPvBについては、2つの記述はほぼそろった基準を用いている。内分泌かく乱とPMT/vPvMについては、固定項目に直接対応する箇所がない。
同じSDSの上で、第2節はCLPの2023年の用語で語り、第2.3節と第12節はREACHの2020年の用語で語ることがある。関連する危険有害性の定義は重なり合うが、同一ではない。 対応する小節がないこと自体は、SDSを不完全にするものではない。入手可能な関連情報は、引き続き適切な項目に記載されるべきである。
分類が供給者自身のものか調和されたものかは、なぜ重要なのか?
Industry ★★★★★ 必読
答え:調和分類のエントリーはすべての供給者を拘束し、本稿で確認した製品関連法令が引用するのもそれである。新クラスについては、2026年11月1日時点の確認で、発効しているエントリーは一つもなかった。
理由:
附属書VIに新クラスのエントリーはなかった。 2026年7月1日付のCLP統合版では、新クラスは附属書VI第1部の危険有害性クラスのコード一覧にのみ現れる。第3部の調和分類エントリーの表には、EUH380〜EUH451のコードは一つも含まれていない。2026年11月1日時点で、そのようなエントリーを追加するATPは公布されていなかった。記録上次の附属書VIのATPである規則(EU)2025/1222は、2027年2月1日から適用される。
意見はすでにあるが、意見はエントリーではない。 第77回会合(2026年6月1〜5日)で、ECHAのリスク評価委員会(RAC)は、レゾルシノールをヒト健康に対する内分泌かく乱物質、区分1(EUH380)に分類する意見(RACとして初めてのこの種の勧告)と、トリフルオロ酢酸(TFA)およびその無機塩をPMTおよびvPvM、さらに生殖毒性(Repr. 1B、H360Df)に分類する意見を採択した。これらが法となるのは、欧州委員会が附属書VIを改正する技術進歩への適合(ATP)としてそれを採択した場合だけである。
調和分類のエントリーは、そのクラスについての供給者の裁量を終わらせる (CLP第15条(4))。それまでは、各供給者が自らの評価に基づいて分類する。2026年7月1日以降、C&Lインベントリーで最も厳しい分類から外れる届出者は、その理由を示さなければならない(CLP第40条(1)(g))。理由を示しても、その相違が正当と認められるわけではない。
本稿で確認した法令のうち、新クラスを明示的に取り込んでいる2つ、玩具とESPRは、附属書VI第3部を基準にしている。 (ESPRには、これとは別に候補リストの分岐、第2条(27)(a)もある。)
法令 新クラスへの言及の仕方 自己分類で足りるか 適用 玩具安全規則(EU)2025/2509、附属書II第III部第4項 「附属書VI第3部で分類された」ヒト健康に対する内分泌かく乱物質(区分1または2)を禁止 いいえ 2030年8月1日 持続可能な製品のためのエコデザイン規則(EU)2024/1781、第2条(27)(b) 「懸念物質」を、附属書VI第3部でED、PBT/vPvB、PMT/vPvMの各クラスに分類された物質を含むものと定義 いいえ 製品別のエコデザイン措置を通じて 化粧品規則(EC)No 1223/2009、第15条 附属書VI第3部のCMR分類を参照。新クラスへの言及なし 該当しない 施行中 廃棄物HP 14「生態毒性」、規則(EU)2017/997 H420、H400、H410〜H413を列挙。新たなEUHコードへの言及なし 該当しない 施行中
出典:表に掲げた法令。EU官報掲載版に基づく。
附属書VIで新クラスのエントリーが適用されるまでは、これらの法令が新クラスを通じて製品に及ぶことはない。
Market Insight: 新クラスの影響が供給者の文書の外に広がりつつあることを示すシグナルは公開されている。欧州委員会がWTOに通報するATP案と、レゾルシノールおよびTFAに関するECHAの登録簿エントリーである。
新たなCLP分類は物質のREACH上の地位を変えるのか?
Fundamental ★★★★☆ 重要
答え:それだけでは変わらない。候補リスト、認可、制限の各地位には、それぞれREACH独自の決定が必要である。
理由:
REACHのSVHC基準がCLPを引用するのは一部の危険有害性だけである。 第57条(a)〜(c)は、発がん性、生殖細胞変異原性、生殖毒性の区分1Aおよび1BについてCLPのクラスを参照する。(d)と(e)はREACH附属書XIIIのPBTおよびvPvB基準を参照する。(f)は「内分泌かく乱特性を有するものなど」の物質を対象とし、「同等の懸念」を生じさせる証拠がある場合に、第59条に基づき「個別に」特定される。
特定は手続であって、結果として自動的に生じるものではない。 物質が候補リストに入るのは第59条の決定によってのみである。附属書XIVへの収載は第58条の手続に、制限は第68〜73条に従う。
2つの手続は、ある物質についてすでに食い違っている。 2020年6月12日、ECHAの加盟国委員会は、レゾルシノールを内分泌かく乱を理由にSVHCとして特定するフランスの提案について全会一致に達せず、第59条(9)に基づき多数意見と少数意見を欧州委員会に付託した。2026年11月1日時点の確認では、ECHAの記録は本件をなお進行中とし、2020年6月12日の加盟国委員会の段階にとどまっていた。レゾルシノールは候補リストに収載されていなかった。2026年6月、RACはこれをヒト健康に対する内分泌かく乱物質、区分1に分類するCLP意見を採択した。
CLP分類が答えるのは「この物質にこの危険有害性があるか?」であり、REACHのリストが答えるのは「EUはそれに対して何をすべきか?」である。しかも両者は、異なる委員会が、異なる証拠の水準で決定する。
Procurement Insight: したがって、供給者のラベルに新たに現れたEUH380は、候補リストへの収載と同じ事実ではない。REACH第33条に基づく成形品の情報伝達義務のような候補リスト上の義務は、候補リストそのものによってのみ生じる。
サイドバー:混合物
混合物も同じ構造に、2年遅れで従う。成分に基づく方法では、ある成分が新クラスに該当し、一般濃度限界に達したとき、混合物はその新クラスに分類される。内分泌かく乱の区分1、PBT、vPvB、PMT、vPvMについては0.1%、区分2については1%である(2023/707、表3.11.2および4.2.2、第4.3.3.1節および第4.4.3.1節)。内分泌かく乱については、混合物そのもののデータとつなぎの原則が代替の方法となる。発効している成分の調和分類エントリーがないため、用いられる成分の分類は供給者自身のものである。
Industry Insight
ここまでの各節は、調和分類のエントリーが存在しない時期という一つの期間に収束する。各供給者は自らの証拠評価に基づいて分類するが、内分泌かく乱と移動性については、その評価は容易ではない。C&Lインベントリーは、収載されている最も厳しい分類から外れる届出者に説明を求めるが、その分類の採用までは求めない。各供給者は引き続き、自らの評価の適時性と適切性に責任を負う。そのため、同じ物質を異なる供給者から購入する買い手は、新クラスについて異なる分類を受け取りうる。(ChemAboutによる分析。)
供給者の分類は供給者の文書に反映される。調和分類のエントリーとREACHのリストは、別個のEUの手続である。
次の問いは、この期間がいつ終わるかである。時期は不明でも、仕組みはわかっている。RACの意見は欧州委員会に送られ、委員会は附属書VIを改正するATPを採択することができ、各ATPには独自の適用日がある。レゾルシノールとTFAは、いまその流れの中にある。こうしたエントリーが適用されるまで、新たな危険有害性クラスは主に供給者の分類と情報伝達の義務を通じて実施される。
What Surprised Us
よくある想定: EUの新たな危険有害性クラスは2026年11月1日に発効した。
実際: 新クラスは2025年5月1日以降に上市される物質に適用されていた。11月1日に終わったのは、それより古い在庫に対する猶予である。
よくある想定: EUR-Lexの統合版は、今日適用されている規則を示している。
実際: 2026年7月1日付のCLP統合版には6か月のラベル更新規則が印字されているが、それが義務となるのは2028年1月1日である。
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Evidence Notes|証拠ノート
証拠の格付け(ChemAboutの記事シリーズ全体で共通に適用)
[A] Academic Literature — 査読付き学術誌。
[B] Official Documents — 公的または法的権威を持つ記録(法令、規制当局の公表物、公式の基準・ガイドライン)。
[C] Industry Sources — 業界団体の報告書、企業の開示資料、市場調査。
[D] ChemAbout Inference — 上記の [A]/[B]/[C] の証拠に基づく本記事独自の推論であり、独立に検証された結果ではない。
Key Facts|主要事実
委任規則(EU)2023/707はCLP附属書Iに4つの危険有害性クラスを挿入している:ヒト健康に対する内分泌かく乱(3.11)、環境に対する内分泌かく乱(4.2)、PBT/vPvB(4.3)、PMT/vPvM(4.4)[B]。
危険有害性情報EUH380、EUH381、EUH430、EUH431、EUH440、EUH441、EUH450、EUH451。注意喚起語は区分1およびPBT、vPvB、PMT、vPvMが「危険」(Danger)、区分2が「警告」(Warning)。絵表示なし(2023/707、ラベル要素の表;前文第16〜17項)[B]。
CLPのPBT/vPvB基準はREACH附属書XIII第1節に対応する(2023/707、前文第14項)[B]。
混合物の一般濃度限界:0.1%(ED区分1、PBT、vPvB、PMT、vPvM)、1%(ED区分2)[B]。
Industrial Map|産業マップ
分類義務:製造者、輸入者、川下使用者(CLP第4条(1))。見直し義務:CLP第15条(1)[B]。
続いて更新される記録:ラベル(CLP第30条)、SDS(REACH第31条)、C&L届出(CLP第40条)、登録(REACH第22条(1)(f))[B]。
新クラスのみに分類される物質が受領者への供給時にREACH第31条(1)(a)の義務を生じうるという点は、同条をCLP第3条と併せて読んだ本記事の解釈である [D]。
調和分類のエントリーが存在する前は、同じ物質の供給者が新クラスについて異なる分類を示しうること、そして各供給者が自らの評価に責任を負い続けることは、CLP第15条および第40条についての本記事の解釈である [D]。
Regulatory Status|規制状況
経過的な日付:物質は2025年5月1日/2026年11月1日、混合物は2026年5月1日/2028年5月1日(2023/707による改正後のCLP附属書I)[B]。
2023/707はCLP附属書II第2部第2.10節にも2項目を追加している(区分2の内分泌かく乱物質を0.1%以上含む混合物にEUH210)[B]。
規則(EU)2025/2439(2025年11月26日)は規則(EU)2024/2865の適用日を改正している:CLP第30条の置き換えは2028年1月1日に義務化され、自主的な前倒し適用が認められる。第40条の改正は2026年7月1日から適用。2023/707は改正していない [B]。
Omnibus VI(手続2025/0531(COD)):欧州議会は2026年10月22日、合意文書について第一読会の決定を行った。2026年11月1日時点で状況は変わらず「Awaiting Council's 1st reading position」(理事会の第一読会の立場を待つ段階)。未発効 [B]。
REACH附属書II:規則(EU)2020/878により定められたもの。2026年6月22日付のREACH統合版にそれ以降の改正はなく、その後も改正法令は公布されていない(2026年11月1日確認)[B]。
附属書VI第3部:2026年7月1日付のCLP統合版に新クラスのコードを持つエントリーはない。記録上次の附属書VIのATPである規則(EU)2025/1222は2027年2月1日から適用され、そのようなエントリーを含まない。その後CLPを改正する法令は公布されていない(2026年11月1日確認)[B]。
RAC-77(2026年6月1〜5日):2026年6月5日にレゾルシノールに関する意見(ED HH 1、EUH380。ECHAの原文は「recommending for the first time a classification as an endocrine disrupting substance for human health」、すなわちヒト健康に対する内分泌かく乱物質としての分類を初めて勧告)と、TFAおよびその無機塩に関する意見(Repr. 1B、H360Df──発生毒性は区分1B、受胎能は区分2。PMT、EUH450。vPvM、EUH451)を採択。2026年11月1日時点で、ECHAのCLH登録簿にATPの記録はない [B]。
レゾルシノール:2020年6月12日の加盟国委員会の意見は全会一致に至らず、最終決定はREACH第59条(9)に基づく。ECHAのSVHC特定記録:案件は「Ongoing」(進行中)、現在の段階は「SVHC MSC agreement」(2020年6月12日)、候補リスト収載の決定は今後の段階。2026年11月1日時点の確認で候補リストに収載なし(253エントリー、直近の収載は2026年2月4日。名称、CAS番号、EC番号で検索)[B]。
国連GHS:小委員会は内分泌かく乱、PBT/vPvB、PMT/vPvMを「potential hazard issues」(潜在的な危険有害性の課題)として作業計画に加えた(ST/SG/AC.10/C.4/86、2022年)。2025年7月の内分泌かく乱物質に関する進捗報告は「further work is needed」(さらなる作業が必要)と記録している。GHS改訂第11版(2025年)にこれらの危険有害性クラスはない [B]。
Supply Chain Notes|サプライチェーン
新クラスを用いたC&Lインベントリーの届出数に関する統計は見つからなかった。本記事は普及状況について何も主張しない。
Sources & Method|出典と方法
EUの法令は、EU出版局から取得したEU官報掲載版または公式統合版で読んだ:2023/707、2026年7月1日付CLP統合版、2024/2865、2025/2439、2025/1222、2026年6月22日付REACH統合版、2020/878、2025/2509、2024/1781、1223/2009、2017/997。
Omnibus VIの手続状況は、欧州議会の立法監視サイト(Legislative Observatory)で確認した。
ECHAの委員会、登録簿、候補リストの記録とUNECEの文書は、それぞれの公式版で読んだ。
2026年10月に執筆。附属書VI、ATP、候補リスト、Omnibus VIの状況は変化するため、上記の日付は各項目を確認した時点を示す。
引用について:本記事中のEU法令、ECHAの文書、国連GHSの文書、欧州議会の立法監視サイトからの引用は、いずれもChemAboutが英語の原文から日本語に訳したものであり、公式の日本語訳ではありません(これらの文書に公式の日本語版はありません)。ECHA、国連、立法監視サイトの状況を示す語句は英語のまま残し、括弧内に日本語訳を添えています。
Source References
European Union — legislation
European Chemicals Agency
International
European Union — procedure